行き来自由
早いもので
10月も一週間が経過しましたね。
昨日8日、男鹿では一時的に大雨が降り
ある地域では避難勧告も出ていましたが
GAOは特に被害はありません。
ですが周囲の道路が一部通行止めになっているところもあるようなので
ご来館の際はご注意くださいね。
さてさてお知らせにもあるように
クルミ様
10月3日より、13時30分のエサは中止とさせていただいております。
ホッキョクグマのクルミは冬から春、豪太との交尾行動が確認されているため
出産の可能性があります。
とはいっても「可能性がある」だけで、「ない」ともいえます。
ホッキョクグマの妊娠というのは外見ではわかりません。
ひじょ~~~に判断しづらいのです。
体重300キロの親から生まれてくる子供はなんと500グラムしかなく、
外見からでは判断できません。
かつ、本来野生では出産を控えたメスは雪に穴を掘り、しばらくの間
何も食べずにこもって出産に備えます。子供を出産した後も
しばらくの間は穴から出ずに子にお乳をあげながらも自分は何も食べずに
子育てを続けます。
ホッキョクグマの出産から子育てというのは過酷なもの。
(どの種も子育ては大変なものですけど)
飼育下での出産・子育てというのは非常に難しいわけで・・・
GAOの場合、「交尾が観察できた=妊娠の可能性はある」と判断し
それに沿って対応しております。
2012年12月、クルミはメスの子グマ「ミルク」を産み、育てましたが
以降は出産はありません。
さて今回も豪太との交尾は確認されたものの・・・
ここ最近ですと、10月にエサの時間中止、クルミさんの動ける範囲を制限して、
(=裏側のみにして)11月にはスタッフも立ち入り禁止で・・・
といったふうにある程度期間を決めて準備していましたが
今回は
決めてません!
一部観覧エリアの制限はしているものの
クルミ様の
お気持ち次第
(=行動次第)で
裏に行動範囲を
制限するか
スタッフの
出入りを完全に中止するか
エサを
やめるかを
決めることに
しました!
10月3日にエサのじかんを中止にしたのと同時に、出産のために備えてある
産室の扉も解放しました。
今クルミは展示場でも裏のスペースでも産室でもいつでも好きなところに
いることができます。
ですので、「展示中止」とは言っていません。
昨年、一昨年と
「この時期になったらこう!」とある程度決めて
結局妊娠出産はなかったわけですが
絶食と、行動範囲が裏側のみっていうのは
負担なんじゃないか?
という考えになりました。
妊娠・出産していればそれで良いものの
結局していないのであればそれは確かにその一因になっている
可能性もあります。
クルミはGAOで出産したときに、
自ら「エサがほしい」アピールをしたホッキョクグマなのです。
(詳しくはクルミの意志表示)
いつエサをやりに入ればいいのか悩むスタッフに「私はおなかがすいているのよ」と
教えてくれた(教えるつもりがあったかどうかはわからないけど)ホッキョクグマなのです。
産むってなったら、
展示場に出たくなくなったり
産室にいる時間が
長くなったりするんじゃないか?
それに合わせて、
人側がすることをするという選択肢もあるのでは。
というわけで、何かしら兆候が見られるまで
すべての空間を行き来できるようにして
クルミ様の様子をうかがうことにしました。
もちろん、予定外でやっぱり裏側に収容するということもありますが。
それは「生き物の状況次第で・・・」ってことで。
そうなってくると「見極め」が難しくなりますが・・・
それも承知のことです。
ちなみに、文章と写真がまったくかみ合っていませんが
写真は10月1日、コーンかぶって爆泳するクルミ様です。
昨日の午後、展示場に出てるかな~と思って見に行ったら
大雨を
中からうかがうクルミ様・・・(ちょうど雨が強まってきたころでした)
あ、寝た。
妊娠してる・してないにかかわらず
クルミ様がのびのびリラックスしてくれますように。
自分は勝手に祈ってますけど・・・気にしないでください、クルミ様。
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