通路寝の痕跡
個人的な話ではありますが
自分がここで働くようになって1年ほど経過したころでしょうか。
他の水族館の方から
「毎朝毎朝、通勤しながら気になるのは
自分の担当の生き物が生きているかなんだけど
それって生き物を担当する仕事についたからには
当然のことだと思わない?
朝、生き物の生きている姿を見て、ほっとする。
それが自然にできるようになっていなければ、生き物にかかわる仕事に
就くべきではないんじゃないかな」
という話を聞きました。
情けない話ですが私はそれを聞くまで、
無意識に自然にできていた人間でなかったわけですが
生き物にかかわるようになり
関わっている時間が長くなっていくにつれて、余計に
朝、生き物に無事会えてほっとしたときに
「ああ、こういうことかな」と
この話を思い出します。
社会に出て、かつこのような仕事についたばかりの
何もわかっていないど新人に
この話をしてくれた方には本当に感謝しています。
というわけで、今朝も
以前はこんなに窓まで寄ってきてくれることは少なかったのですが、最近では
頻繁に来てくれるようになりました!
たまにここで、写真撮影に応じてくれることもあるみたいです。。
夜、寝ている場所がわかる場合、朝いちで確認できればなお良いですね。
仮にトイレしていた場合、健康の指標にもなりますし
いつもと違うところがあれば、何かあったかな?と気が付くきっかけに
なることもあります。
トン吉は夜、陸の上で寝ることもあれば
このように
裏の部屋へ通じる通路の入口で寝ます。
私はこれを勝手に「通路寝」と呼んでいます。
彼はここがお気に入りのようで、陸か通路かといったら
圧倒的に通路で寝ていることが多いです。
このあと、どちらかというと掃除ネタですので、一応断っておきますが
お食事中とか直前直後は(一応)控えておいたほうが良いかもしれませんよ。。
裏の部屋に行く人間用の扉開けて、
やっぱり
昨日も通路寝でしたね~・・・って・・・
現在アシカのトン吉は換毛(かんもう)すなわち毛の生え変わり中なんです!
アシカの体は水にぬれるとつるつるに見えますが、それはこのような
短い毛が密集しているせいなんですね。
アシカは1年に1度、このように毛が変わります。
ごそっと抜けて、がばっと生えるような短期間のものではなく
だらだら~と、2か月くらいかかります。
ですので、外見的には毛が抜けていることはあまりわかりません。
(とはいってもこれは「ごそっと」の部類に入るんじゃないかな・・・)
前から、通路寝した後は毛が落ちていたので
あ~換毛しているな~ということは知っていたのですが
一晩でこんなにごっそり抜けている痕跡を見たのは初めてで、朝いちびっくりしました。。
おそらくもう少しで終わるはずだから・・・ラストスパートといったところでしょうか。