次の世代へ 到着編
前回の続編です!
GAOから飛び出す3羽のペンギンたちはいかに?!
ペンギン
in秋田空港(貨物)。
チェックを終えて、ここで積み込まれるのを待ちます。
う~ん、飛行機飛ぶかしら。。冬はこういう不安があるんですよね~。。
だったらもっと天気がおだやかなときに移動させればいいのに。
と思っちゃいますよね。
生き物の移動というのは、その生き物に応じた季節があります(と思っている)。
いつもと違う気温だと、生き物に負担がかかる可能性があります。
生き物の移動にも手段、輸送ルートはさまざまですがいつもと違う環境で
数時間、長い場合は1日以上過ごさなくてはいけません。
人間だって、暑すぎればバテるし、寒すぎればカゼひいちゃいます。
また、移動の前、数時間前からは移動させる生き物にはたいていエサを食べさせません。
移動中に胃の中に食べたものが残っていたら、輸送箱の中で吐いてしまうことが
あります。
魚の場合も同じです。
もちろん魚は水の中に入った状態で輸送されますので
水が汚れてしまうと、輸送中その中で過ごさなくてはならないので
体調を崩してしまう可能性もあります。
自分はこれを考えずに移動直前にエサを与えたことがあります。
その時その生き物は何事もなく引っ越し先に到着したのですが・・・
今考えると、「たまたま」「運が良かった」としか言えませんね。
常に人がその生き物を観察できる状況であれば
何か起こったときもすぐに対処はできるかもしれませんが
飛行機等での輸送の場合、長時間生き物のそばから
離れなくてはいけませんから
移動ということに関してはその日だけではなく、数日前から
注意をはらわなくてはいけません。
アクアスまでは、羽田空港経由で広島空港へ向かいます。
ペンギン
in羽田空港(貨物)。無事確認です。。
広島便へペンギン乗り継ぎ。ここでもチェックを終えていざ積み込まれます。
あの飛行機に
乗る人、まさかペンギンも乗るなんて思わないだろうな・・・。。
このとき修学旅行生も同じ便に乗ってたんですけどね。
まさか一緒に乗ってるなんて思いませんよね~。。
今回、この輸送で確かめたいことが個人的にあったのです。
以前、GAOからアクアスにイワトビが行ったときも
同じく羽田空港経由で向かったのですが
そのとき、アクアスのスタッフさんは確かに聞いたそうです。
貨物室から響く、イワトビの
「あー。」
という鳴き声を・・・。
聞きたい!すっごく聞きたい!!!
車の中では鳴いていたのに・・・。。
このときすでに夜9時。
今日のところは、裏の部屋でゆっくり休んでもらいましょう。
それでは、まずはイワトビのシロの旦那の扉オープン!
ふ~。。
このとき、ドッグくんを撮ろうと思っていたのですが
写真の上には
ナシさんを迎える
シロの旦那が映っていました。
安心したのか
いそいそと
ナシさんも出てきて
鳴き交わし。
そういえばこのペア、こんなに長時間離れてたことってなかったんだよなあ・・・。。と、
このとき思いました。
輸送箱は1個に1羽だったので、互いの姿は見えません。
車の中で鳴いていたのも、
お互いの存在を
とりあえずこの日は、あとはそっとしておいて
翌日会いにいきました。
あ、
ナシさん、タグつけてもらったんですね~。。
カラフルでいいですね♪
さてそれでは、
アクアスの
ペンギン展示場!
ここは屋内と屋外があって、季節によって両方を解放したりできるんですって。
オウサマペンギンもいる!
はじめまして!
王様の風格でしょうか。1羽のオウサマペンギンがあいさつに来てくれたみたいですね。
あ、
出てきた。。
初めて泳ぐプールですからね、深さも見える景色も違いますから・・・。
アクアスの展示場で初の
鳴き交わし!
このときアクアスの方が言っていたのですが、今いる若い個体の間では
こういうふうに鳴き交わしをしているのは見たことがないとのことでした。
ペアを組みそうな雰囲気はあるそうなので、さっそくお手本になるかも?!
そして
何事もなかったかのようにクールにたたずんでいました。
すると。
なんと
アクアスにいるイワトビたちがやってきたんですよ。
さっきの
鳴き声を聞いて、隣の部屋から駆けつけてきたのかな?
なんか不思議ですね。
一方、ジェンツーのドッグくんは
こんにちは。
(下がドッグ)
・・・右がドッグなんですけど、おなかの丸みが・・・気になる・・・。。
実際「でかい」って言われたし・・・・・
でも
ドッグくんはどちらかというとつれない態度。
せっかく来てくれてるのに、ちゃんとあいさつしなさい!!
人見知り・・・ならぬ、ペンギン見知りなのか、シロナシ夫妻のそばにいるドッグ。
水際を走るドッグ。
あまりはしゃぐと危ないぞ!と後をついていくシロの旦那。
でも、
3羽とも無事到着して、何より。。
迎えに来てくれたペンギンたちもいるし、見ていてうれしくなっちゃいました。
それに、シロナシ夫妻の絆の強さを見せてもらった気がします。
アクアスには
こんな素敵なペンギンの水槽があるんですよ。
椅子の上に仰向けになったら、
ペンギンたちの
おなかが見えました。
GAOのペンギンは人間を自分より下に見たことないでしょうから、
きっと新鮮な景色だと思います。
また会いにいきたいと思います。
この場を借りて、今回のペンギンの移動に関わってくださった皆様、
本当にありがとうございました!!!
このような動物の繁殖育成を目的とした移動は移動して終了というわけでは
ありませんし、ここまで来たら終わりという明確なゴールもありません。
今後長きにわたって続いていくことなんです。
この移動がどうか
動物園水族館の生き物たちの未来を
明るい方へ導くための
一つの手段になっていてくれたらと願うばかりです。