つづいてGAOからお届けします
前回の、島根県にある水族館アクアスからのイワトビ便りに続きまして
今回はGAOのイワトビ便りをお届けしま~す。
GAOでは毎年3月中旬ころからイワトビの産卵が始まります。
こちら
ベテラン勢は相変わらずですね。
今から安定感を感じさせます。
若者たちはというと、
たむろってます。
この写真を見ると、2個ある巣箱にそれぞれ2羽ずつついているようにも見えますね。
昨年はこの2ペアで産卵があったものの、そこからヒナの孵化はありませんでした・・・
ですが、初めてだったということもあるし、今年はぜひ!ヒナの孵化までいってほしいものです。
さて、シロナシ夫妻がアクアスに出張したことで
GAOでの「ちょっとした変化」って何なの??といいますと・・・
特定の個体がず~~っといるわけではないんですが、オスとメスで巣に入って
まったりしていることもあり、これは新しいペアができるかも?!と期待しながら
見守っているところなんです。
ここ数年、GAOでは夫妻と先のベテラン2ペアの計3ペアが主な勢力でした。
主力の1ペアが抜けたことで、新たなペアが出てくるのではないか・・・と
少し狙っていたところもあるので、ちょっとした変化ではありますが
これは期待できるのではないでしょうか?!
今日は誰が入ってるのかな~なんて期待しながら展示場にお邪魔すると
ジェンツー・・・
まあ、だいたいこういうオチがつくもので・・・・・。。
気に入っちゃったのかな・・・。。
巣、追加でお願いしま~す。。
ある一定の面積において、その面積下で生きることができる生物の数(密度)というのは
ある程度一定の数値で保たれるといいます。それぞれの生き物において
それぞれの環境下に適切な状態があると考えられています。
増えすぎると、エサが足りなくなり、数が減る。
排泄物が増え、環境が悪化する。健康状態が悪くなり、数が減る。
数が減り、エサが十分にあると1個体あたりが食べるエサが増える。
健康状態が良くなる。繁殖も進む。
増える。増えすぎると・・・・・
こうして考えると、たくさんの種がかかわりあいながら
生きている自然環境というのはいろいろな要因が
複雑に影響しあってなりたっているんですね。
そのため、一つバランスが崩れると
数が増えすぎたり、極端に減ってしまったりが
出てくるのです。
飼育環境下では、広さはもちろん限られています。
エサは、人が与え、調節できるので
エサの量に関しては個体の数を左右する要因としては
強いものではないかもしれませんが
定められた面積下で生息できる数も限られてくるのではないか。
今GAOの展示場において、おそらくイワトビペンギンが生きることができる数というのも
存在すると思うのです。
ということは、繁殖が順調なのは良しとしてある程度まで増加すると
繁殖がストップしてしまうのではないか・・・。と、個人的には
考えています。
また、個体数が豊かだと子孫を残さなくてはという危機感も
それほど強く表れないかもしれません。
実際、ここ最近はペアでしっかり2個産卵したものの
ヒナが孵化しないことがあり、なかなか新しい血統で
ペアが形成されない・・・それが課題となっています。
そういったこともあり、今回夫妻が出張したことで
GAOにどのような変化が起こるのかは
しっかり見ておきたいところなんです。
もちろん、何も変化が無い可能性もありますが
現時点で、アクアスで産卵があったことが
ものすごく大きな変化です。
国内で、イワトビペンギンの産卵拠点が
ひとつ増えたわけなんですからね!