動物愛護週間について考える

今年6月、当館で毎年行われている
「動物愛護に関する標語」を募集しており
当館にいただいた作品の中から

・とことこと あるくすがたが うつくしい
・動物を 愛する人は 皆笑顔
・ヒトと動物 先祖はいっしょ 仲よくね
・ふしぎいっぱい いのちいっぱい えがおいっぱい すいぞくかん
・いきものの こどう感じる すいぞくかん

の5作品をGAO優秀賞とし、コンクールを主催している
日本動物園水族館協会に提出したところ

・ふしぎいっぱい いのちいっぱい えがおいっぱい すいぞくかん

が見事銀賞に選ばれました!!
おめでとうございま~す!!

来年も標語募集は行いますので、たくさんのご応募お待ちしております!

さて、動物愛護に関する・・・とは言いますが
動物愛護週間、ご存知ですか?

毎年9月20日から26日までを動物愛護週間とし、動物の適正な飼養に
理解と関心を深めること、動物と人、ペットと人の関わりを
考える・・・等々をテーマに、各地で色々なイベントが開催されます。

 今年の
ポスターのテーマは

 「飼う前も
飼ってからも考えよう」
でした。このポスターを見ると、これを描いた女の子は自分が飼っている犬を想いながら
描いたんでしょうね~。かわいい姿だけではない、きちんと見つめなくてはいけないような
場面がちりばめられています。

ペットを「飼い始める」その瞬間は一瞬ですが、それで終わりではありませんよね。
かわいい瞬間もあれば生きている限り汚すし、老いていくし、こんなに苦労するとは
思わなかったというケースもあると思います。

飼いたくて飼った。
理想と違った。
手に負えなくなった。
面倒くさくなった。
誰か親切な人にもらってもらえるようにと置いていった。
自然の中で生きてと放した。

その捨てられた生き物たちが増えすぎたり、もともとそこにあった自然の形を
変えてしまったりと
多方面へ問題が及んでいますが

原因は明確ですね。

一度人の手で飼われた生き物は、そこで「生きよう」とします。
生き物はそこで自らの生を全うしようと生きているのに
それが人にとっては問題になっている。
しかし元をたどれば、それは人がやったことで
飼われていた生き物が自分で自分から「捨てられる」ことは
しませんよね。

「飼う前も、飼ってからも考えよう。」
当り前のような一文ですが、これができないから
今のようなペット問題、外来種問題があるのでしょう。

水族館にはもちろんたくさんの生き物がいます。
その生き物の飼育展示を始めた時点から、その生き物を飼い、
その中で知ることができる情報をできるだけ多く集め、広く伝え、
その生き物が子孫を残せるようにと働きかけ
健康でいてくれることを目指し
死ぬまでを人の手で管理します。

人の手で飼育管理するということは、どういうことか。
ペットを飼っている人、飼いたいけど飼えない人、
今は無理だけどいつか飼おうと思っている人、
動物好きな人、仕事で動物と対面している人、
考えるきっかけにするための週間かもしれません。

とにかく!

「飼育動物を捨てない」

人として、他の生き物を飼う立場にある生き物として
責任を果たせる生き物にならなくてはいけないと思います。

ペットを飼い始めるには色々な理由があるかとは思いますが

 ちゃんと向き合えば
数々の不安、苦労がふっとぶくらいの

 楽しい瞬間を

 たくさんくれること
間違いなし!だと思います。
(大けがしたところを保護されて今はぬくぬくとかわいがられている某猫の友情出演でした。
 ・・・1枚目と3枚目が同一猫だとは思えないな・・・。。)

※動物園水族館は飼えなくなった生物を引き取って飼育する施設ではありません。
 そこにはすでに生き物たちがたくさんいるのです。
 犬、猫を始めペットを飼育するために考えられた施設でもありません。  
 
 スタッフが生き物好きだから何とかしてくれるという考えはお止めください。
 目の前の命に向き合うことも仕事ではありますが
 ルールや限度を超えて生物を飼うことは、適正な飼育管理に反するものです。
 

今回はほぼほぼ文章のみでしたが、読んでくださった方、ありがとうございました。

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