屠体給餌 2回目

けっこう荒れてた

12月19日。

ホッキョクグマ豪太に2回目の「屠体給餌」を行いました。

8月23日以来です。
始めて「屠体給餌」を読む方はまずはこちらを見ていただくよう
お願いします。

屠体給餌とは、駆除された野生動物を適切な方法で処理し、
ほぼ丸ごとの状態で動物園水族館の飼育動物に与える(給餌)ことです。
ここでは害獣として駆除されたイノシシを与えましたが、
近年深刻な農業被害などから駆除された野生動物の
約9割はそのまま廃棄されているのが現実です。

「ほぼ丸ごと」の言葉通り、脚・毛皮そのまんま
残された状態です。飼育動物に与える用に、頭部や内臓は取り除かれています。

ユキさんは寒かったこの日も

(夕方だけど)産室内でスヤスヤしていました。
吹雪で風の音もけっこうしていたと思うんですが、
とりあえず落ち着いていてくれるようでよかったです。

ですので、以降はその「屠体」、頭部を取り除いた以外外見は
ほぼそのまんまに処理されたイノシシが画像にありますので
苦手な方、見られないという方は申し訳ありませんが
ご遠慮くださいね。

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この日豪太に与えたのは

重量にして約6㎏。
8月の時の豪太を思い出しても、おそらく
積極的に食べてくれるでしょう。

と思っていたのです。

じー・・・・・

まさかのスルー!
一切手を・・・というか口をつけず・・・

気にはしているようですが、前回のように
積極的な姿勢ではなさそうな・・・

だって

顔が・・・

興味あり!な表情には見えないわよ・・・

たま~に接近するので
そのうちがっついて食べてくれるかなと思っていたのですが

ちょいちょいかじって

離れる。

スルー。

たまににおい嗅ぐ。

なんなんですかそのいいお顔。

下におろして

がぶっ!と一口!

・・・・・

この繰り返しでした。

このあともしばらくこのままにしておきましたが、
前回のようにず~~っと継続して食べているというわけではなく、
かつ残して終わりました。

こうなるといくつか疑問が出てきます。

初回と今回の差は一体なんなのか?
こうもはっきり豪太の態度と積極性に
差が出るとは・・・

豪太はけっこうなんでも食べてくれるホッキョクグマだと
思っていましたし(中でも好きなものはあるみたいですが)、
リンゴの甘いのとそうでないのを選り好みするとかもないし。
なので、同じエサに対してこうも違う結果になったことが
個人的にはびっくりでした。

ホッキョクグマは1年を通じて、食欲と体重が
著しく変化する動物です。
豪太の体重は今は1年の中でピークと思われます。
寒くなる前に食欲が増し、太るからです。
十分に太ると、食欲も落ち着いてきます。
そしてだいたいこの時期、寒くなると
省エネモードに入るのか、動きが緩慢になるように感じます。

今は飽食状態で、それほどお腹が減っていないだけなのか・・・
しかしいつものエサは残さず食べてました。
ということは、いつものエサよりも今回は豪太にとって
順位が上ではなかったということなのでしょうか。

ホッキョクグマは海に氷が張る冬、アザラシなどを
捕まえて食べます。しかし氷のない夏はエサが少ない季節です。
エサがない。おなかがすく。の季節です。
そして海に氷が張ると、狩りができるようになります。

豪太も1年を通じて夏はやせます。
秋になってくると食欲も増し、体重も増えてきます。

となると・・・季節性が大きいのかな?

しかし豪太は飼育下の動物ですので、
野生のホッキョクグマのサイクルが完全にあてはまるのかは
謎です。エサは1年中あるのです。

単純に、何か気になることがあって
食べなかったのかもしれませんね・・・

はたまた、全く別の要因があるのかもしれない。
もちろん、たまたまそんな日だった、っていうこともあるでしょう。
う~ん、考えがつきません。

今後も屠体給餌の機会があれば、
レポートさせていただきます!

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