漂着生物報告

さかのぼりますが1月12日、日曜日。
漂着生物に関して、GAO初ケースがありました。

秋田市内の砂浜にイルカが漂着していると連絡をいただいたのですが・・・

 

 

生きている個体でした。
スタッフが到着したときには、連絡をくれた方と釣りに来て居合わせた方
サーファーの方数名も一緒にいてくれました。

 

 

種類はカマイルカ。性別はオスでした。

 

カマイルカは日本周辺でもよく見られる種で、これまでも
泳いでいる姿の目撃情報もあり、沖に出るとたくさんいるよーという
話をよく聞きます。

これまでのイルカの漂着というのは死んだ状態のみでしたが・・・
まだ生きている状態での漂着というのは初めてのことでした。

しかし写真を見てもわかるように、ヒトが触れている段階で
もう正常な状態ではありません。

ですがまだ生きているし、動けるので

出来る限り沖に連れていき、放すことにしました。

 

 

砂浜では横になっていたので、スタッフ2名と、イルカの傍にいてくれた方と
脇を支えながら可能な限りの深さまで進みます。

 

 

途中、サーファーのお兄さんも手伝ってくれて
4人でカマイルカを連れていきました。

すると、カマイルカは自分で体を動かして泳いでいったそうです。

「あ、自分で泳げるんだ」とこの時イルカと一緒にいたスタッフは
思ったそうで、手を離れて、す~っと沖の方へ泳いでいったとのことです。

 

 

見送る4人の影・・・

 

さて、この時写せなかったのですが・・・
(ほんとすみません)

4人の右前方には、複数頭のカマイルカの背びれがあったのです。

 

カマイルカの目撃情報はわりと多いのと、水族館の前にも
姿を現すことがあるので、陸から見えるところまで来ていることは
ものすごく稀というわけではないかと思いますが

終始、隣で見守っていた方の話だと
今まで何度もここで釣りをしているが、ここからイルカを
見た事なんて今までないと言いました。

偶然来たにしてもこんなタイミングあるでしょうか・・・
ましてや、警戒心も高いはずですので、ヒトの近くに
わざわざ来る理由もないと思われます。

 

待っていたんでしょうかねえ・・・

 

 

弱っていたのであればもしかしたらまた漂着している可能性もあるかと
どうか連絡がないようにと思っているのですが
今のところ(1月28日)、そういった情報はありません。

こういうことって、あるんだなと率直な感想。

何等かの理由で砂浜に漂着してしまったのだとは思いますが
1頭きりで波打ち際にいるよりはよかったでしょうか。
どうか他のイルカたちと一緒に、泳いでいますように。

 

 

 

これまでもイルカをはじめ色々な大型生物の漂着情報を
いただいていますが、どうか容易に近づかないようにしてください。

弱っているように見えてもヒトが近づいたり触ろうとしたりすると
力を振り絞って抵抗しようとする可能性もあります。その際、思わぬ
ケガをすることもあります。
(今回イルカを支えて海に連れていく時も、イルカが激しく動き出しても
あたらないような場所を支えています)

発見した場所の県、市町村の施設、水族館でも良いのでご連絡ください。

当館は保護のための大きな水槽もありませんし、かつ
水族館には飼育動物もたくさんいます。

その時その時の、可能な範囲内ではありますが、対応していきたいと思います。

 

 

 

 

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